アスタキサンチンの効果と効能について
アスタキサンチンは高い抗酸化作用を持っています。
アスタキサンチンの効果効能は、その強力な抗酸化力によるものです。
それを詳しく説明するために、抗酸化…つまり活性酸素によって肉体が蝕まれる現象を知る必要があります。
活性酸素の毒性として、簡単に挙げても以下のようなものがあります。
- 老化
- 生活習慣病
- がん
- 慢性疾患
- 認知症
- 心臓病
- 脳卒中
- アレルギー性疾患
早い話が、あらゆる肉体の不調に活性酸素は関わってきます。
たとえば、紫外線は肌に悪いと言われていますが、その理由は紫外線が肌に照射されると活性酸素を生じるからです。
発生した活性酸素は、細胞を攻撃し、老化を早めます。
この「困り者」である活性酸素を除去する成分に、近年大きな注目が集まっていました。
その代表はβカロテンやビタミンE、ビタミンCなどです。
これらの抗酸化力の強さはよく知られていますが、実はアスタキサンチンはそれらの抗酸化力を遥かにしのぎます。
アスタキサンチンには、なんとビタミンEの1000倍もの抗酸化パワーがあると言われています。
アスタキサンチンの具体的な効果
アスタキサンチンの持つ強力な抗酸化作用によって得られる効果は、活性酸素による毒性の真逆のものになります。
つまり
- アンチエイジング
- 美肌・美白
- 抗炎症効果
- がん予防
- 動脈硬化予防
- 生活習慣病予防
- 更年期障害の諸症状の緩和
- 眼精疲労
- 脳や肝臓、筋肉の疲労回復
といった老化に伴う不調への緩和や予防医学としてアスタキサンチンは非常に有効です。
また、育毛効果や難聴、メタボ、糖尿病、前立腺肥大などへの症状改善など、挙げればキリがないほどの効果を持っています。
とくに育毛効果に関しては、「一度白髪になったら二度と黒髪には戻らない」という定説を覆す期待も持たれています。
それぞれの効果については、別記事にて詳しくお伝えしていきますね。
アスタキサンチンの効能
ここからはアスタキサンチンの効能として、物質作用としての働きを説明します。
やや専門的な物質的特徴の説明になりますので、読み飛ばしてしまって構いません。
アスタキサンチンの効果の各項目についての理解を助けるための補完的なものだと思って下さい。
アスタキサンチンはカロテノイドの一種です。
カロテノイドは天然に存在する色素ですが、大きくカロテン類とキサントフィル類に分けられます。
炭素と水素のみでできているものはカロテン類、それ以外はキサントフィル類で、アスタキサンチンはキサントフィル類に分類されます。
さて、このキサントフィルですが、動物は体内でキサントフィルを生合成することができません。
基本的には植物によって摂取するほかないのです。
植物により多く含まれているもので、高い抗酸化作用を持っています。
これが体内に溜まって、からだの各部位の機能を強化しています。
卵黄が黄色いのも、カナリアの羽毛が黄色いのも、すべてキサントフィルの働きによるものです。
人間の体では、目、乳房、子宮頸部にもルテインというキサントフィル類のカロテノイドが含まれています。
キサントフィル類のひとつであるアスタキサンチンは、甲殻類の殻やそれらを餌とするマダイの体表、またサケ科魚類の筋肉の赤色部分などに見られます。
タンパク質と結合したアスタキサンチンは、見た目は黒っぽい青灰色をしています。
加熱するとこのタンパク質が分離するため、もとの赤っぽい色に戻ります。
カニやエビを茹でると赤くなるのはそのためです。
アスタキサンチンの生理的・生物学的役割として、非生物的ストレスへの対抗措置というものがあります。
早い話が紫外線や脂質過酸化反応から生体を防御する因子としての働きです。
光や熱に対しての抵抗も大きいため、光障害から目を保護するともいわれています。
アスタキサンチンそのものには紫外線を吸収する効果はありませんが、高い抗酸化作用によって、紫外線のダメージを緩和することができます。
アスタキサンチンの大きな効能のひとつですね。
そういうわけで、鮭の切り身とか甲殻類に多いとされるアスタキサンチンですが、以上のことから実際には植物由来の成分だといえます。
効果効能を語る際に避けては通れないことのひとつに「副作用」の問題がありますが、「カニ・エビアレルギーだからアスタキサンチンはダメ」と思い込んでいる方、大丈夫ですよ。
アスタキサンチンそのものは植物由来の成分なので、甲殻アレルギーを持っていても副作用はありません。
アスタキサンチンのサプリは、その成分のみを抽出しているので、アレルギー反応の心配はないと言っていいでしょう。
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